1月19日に、第67回日大スポーツ医学勉強会が行われました。
受講者は会場のキャパを大きく超えて170名近くに及び、今回取り上げたテーマがいかに注目されているかが判りました。
勉強会講演部分の前に、ビギナー&ベーシック者対象の、運動器エコーワークショップを行いました。初めてのWS運営でしたが、おかげさまでご参加いただいた方々には熱心にエコーを練習いただけたと思いました。銭田先生には、医師以外がエコーを使ってスポーツ現場や臨床で活動する際の、コミュニケーション上守るべき役割や用語上の注意点をレクチャーして頂きました。
講演では小林先生に、エコーを用いた診断や治療評価を行う上で、守るべき学問的誠実性、社会的誠実性、倫理・道徳、そして正しい言葉の使い方等を職種の違いも考慮しながら、総合診療医らしい視点や話を交えてご講演頂きました。木村先生の特別講演では、エコーガイド下fasciaハイドロリリースの誕生の経緯から、最新の臨床診療のエコー動画(頸椎周囲、TOS、肩、膝窩、腰椎周囲など)を多数提示頂き、最後はfasciaからの異常放電検出など、現在取り組んでいるいくつかの基礎研究に関してもお話頂きました。
今回の勉強会では、運動器エコーの高精度化・小型化・安価化に伴う多職種間での汎用という大きな流れの中で、器械のポテンシャルと正しい操作法。職種ごとの活動内における適正な使用用途。選手・患者さんに不安・混乱・不利益を与えないための至適な連携の在り方。そしてそれを行うために共有すべき必要かつ正確な用語の使い方と、守るべき法令の大切さを学ぶことが出来たものと思いました。