東京千代田区の日大病院スポーツ整形外科外来が前十字靱帯損傷を解説します

前十字靱帯損傷

<前十字靱帯損傷の症状>
膝関節前十字靭帯(Anterior cruciate ligament; ACL)は膝関節の中にある重要な靱帯で、膝関節の安定性をもたらしています。ACL損傷はスポーツ中に多く発生しますが、一度断裂してしまうと自己回復能力が乏しいために治療には手術が必要になります。もし手術をせずにACL損傷を放置すると、膝関節の軟骨や半月板といった他の組織に負担がかかり、長期的に膝関節の変形を来すことになります。また、スポーツを行う際や、階段の昇降といった際に膝関節の不安定感や痛みを感じるようになります。
<前十字靱帯損傷の原因>
多くはスポーツ活動中に生じます。他のプレーヤーがタックルなどで膝にぶつかって切れる接触型の場合と、自分がカット動作やジャンプの着地の際に自分の筋力と加速のついた自重の負担に靱帯が耐えきれずに断裂してしまう非接触型があります。
 さらに着地動作の際の下肢のアライメント不良や、個々の関節の形状によっても断裂しやすい人がいるとも言われています。
<前十字靱帯損傷の治療>
ACLの手術では、断裂した靱帯をつなぎ合わせる事が難しいために、他の組織を移植してACLの代わりになる靱帯を作ります。これをACL再建術と言います。当スポーツ班では駿河台病院、板橋病院を合わせて年間100例以上のACL再建術を行っています。現在の主流はACLを解剖学的に2本の靱帯で再建する方法で、当科でも多くがこの方法で行われています。再建靱帯の材料には膝関節屈筋腱や膝蓋腱を用いています。また術式の選択は、主治医が患者様のニーズを考え、患者さんと相談して決めています。

手術の後は慎重かつ十分なリハビリテーションが必要です。提携しているリハビリテーション専門病院に転院してリハビリを行うこともあります(上牧温泉病院など)。

一般的には、
手術後平均して9ヵ月前後でスポーツに復帰が可能です。