東京千代田区の日大病院スポーツ整形外科外来が後十字靭帯損傷を解説します

後十字靭帯損傷

<後十字靭帯損傷の症状>
後十字靭帯 (Posterior cruciate ligament; PCL)は膝関節の後方に位置する太い靱帯です。役割としては脛骨(脛の骨)が大腿骨(太腿の骨)に対して後ろにずれてしまうのを防いでいます。損傷した直後は、膝の痛みが出現し曲げられなくなります。下腿が後方にシフトしてしまいます。スポーツや激しく膝を使う際に、スムーズに膝が動かなくなったり、違和感や疼痛を引き起こしたり、膝に水がたまったりします。
<後十字靭帯損傷の原因>
PCLはスキーなどのスポーツや交通事故などの外傷で直接膝関節に外力が加わった際に損傷します。
<後十字靭帯損傷の治療>
軽度の場合であればPCL断裂の際には、スポーツ活動にも大きな影響を与えず、膝関節の変形も著明に進行することは無いと考えられており、当科では手術療法ではなく保存療法を基本として治療を行います。膝関節装具を作成し、リハビリテーションを十分に行うことで、スポーツにも復帰が可能です。しかし何らかの症状が残っている場合や緩みの程度が著しい場合には手術を行っています。
また、前十字靭帯(ACL)や内外側の靱帯と一緒にPCLが損傷した際には(複合靱帯損傷)ほぼ手術療法で治療を行います。断裂した靱帯を同時に、または数回に分けて再建を行います。再建材料には膝関節屈筋腱や膝蓋腱を用います。術後は慎重かつ十分なリハビリテーションが必要になります。